日々叢書(この著者ちょこちょこ昔の文章直します。スイマセン)

若貴骨肉の争いに思う

全然貴乃花支持ですね。世間の論調どうかしてると思います。
そもそも宮沢りえと破談の時からヘンだなーと思ってました。父親は「相撲を取るか、女を取るか」と息子に迫ったそうです。その時ニュースキャスターが「これってどっちかを取るって問題なのかな。どっちも取るのが人生の勝利者じゃないか」と言ってて、ああこのニュースキャスターは先代の貴ノ花よりもはるかに人生が分かっていると思って感服したものです。

整体師騒動の時に父が記者会見で息子は洗脳されてると口走るのもヘンだなーと思いました。ハタチ過ぎた息子が誰を師と仰ごうが、何の宗教に入ろうか勝手じゃないですか。忠告するなら本人に言えばいいんで、わざわざマスコミにべらべら話すことじゃないと思います。

如才なくて愛される兄と、不器用で職人気質の弟。今回狂ったようにしゃべりまくる弟の姿も、つくづく「不器用なんだなー」と痛々しく思います。ここまで本人がする前に、サポートしてやる人はいなかったのか。
いや、弟のサポートは兄がすべきだと思います。兄は自分の著書の中で、弟がケガしないように見守るために自分も相撲界に入ったとか、「光司はぼくのものだ」とか正直気持ち悪い弟への熱い思いを告白してるじゃないですか。だったらなぜ弟がピンチの時にサポートしてやらないのか。

貴乃花は父を引退に追いやったとされる千代の富士を引退に追いやった。そして大関止まりだった父を追い抜いて貴乃花の名を横綱に高め、脚が痛いのに注射を打って優勝して総理大臣にほめられたんですよ(*注)。究極の孝行息子じゃないですか。なのになぜ母と兄と叔父が結託して弟を落とさないといけないんでしょうか。あの最後の優勝のとき「花田家の男は勝利をあきらめないんですよ!」とお兄ちゃんは「SPORTSうるぐす」で叫んでいたじゃないですか。

今、花田家の財産が弟に行ったら、弟は部屋を残すために、貴乃花の名を継ぐ次代の力士を生むために使うんでしょう。でも兄に行ったら、兄は母(父が闘病中のときに部屋で浮気して離婚された人)とふたりで分け合って、面白おかしく暮らすためにその金を使うだけでしょう。ここは兄が譲るべきなんじゃないでしょうか。で、世間は(マスコミは)そうするように兄を説得すべきだと思うんです。小錦と並んで、貴乃花は確実に平成の日本を元気付けたじゃないですか。

*注:しかし、脚が悪いのに注射打って格闘技の試合に出るのが全然いいこととは思いませんね。普通の人は治療に専念して、完治してから満を持して復讐戦に望むのが正しい姿だと思います。でもまあ、本人の選択だから止められませんが、それを総理大臣が公式にほめるのはどうか。「日本政府はスポーツ選手が無理をするのを称揚する」という意思表示と取られかねませんよ。

Last Update : 2005/06/18 11:56