日々叢書(この著者ちょこちょこ昔の文章直します。スイマセン)

マイケル・ジャクソン勝訴に思う

このサイトのフラッシュ結構すごいですよ。
http://mjjsource.com
バリバリの公式なんですけど「真実」「勝利」「判決」といった字に乗ってVサインとか、「何年何月何日マーティン・ルーサー・キング牧師が生まれた」「何年何月何日ベルリンの壁が崩壊した」「何年何月何日ネルソン・マンデラが解放された」「そして2005年6月13日・・・今日のこの日を新しい歴史に加えよう」みたいな。ええ、そうなん!?

しかし、実際のところは推定無罪というか、疑わしきは罰せずというか、真っ黒でない限りは真っ白という扱いをしようという原理が健全に働いた結果で(その原理が正しいところは疑いないところですが)そうでないと世の中ヤミだとは思うんですけど、その状態でのこのはしゃぎっぷりはやっぱ国民性の違いとしかいいようがないですねー。なんか家の周りを思いっきり飾り立てたりしてるそうですね。

さて、子供の性的虐待の問題ですが、結構いろんな意味で問題です。(マイケルさんがどうだったかぼくは知りませんよ。)
なんかアメリカ版の「火垂るの墓」のヴィデオ・パッケージに「このヴィデオには親子が一緒に入浴するシーンがあるが、日本ではこれは一般的な習慣であり、性的な暗喩ではない」といったことが書いてあるらしい。それぐらいだったら行き過ぎた警告という意味でアハハそうなんだと思いますが、アメリカに出張してる日本人一家の子供が、学校で親とお風呂に入って楽しかった、と先生に言ったら、先生は「子供を帰さないで保護する法的手続きを取った」という話とかあるのでシャレになりません。
マイケル・クライトンの奇妙な日本ミステリで知られる本「ライジング・サン」にもなぜか長々と、もし性的虐待の濡れ衣を着せられて離婚されて法外な慰謝料を取られたくなかったら、絶対に子供とふたりきりになるなという話が書いてあって笑いました。

アメリカって決まりは厳しいですね。厳しい決まりはそれなりに社会の真面目さを示すものとして、良し悪しは別としてその心意気は評価しないといけないと思うんですが、でも、アメリカの場合決まりは厳しいんだけど悪いヤツがやってることはこれまたものすごいじゃないですか。このギャップがはたから見てて「うまくいってないなー」と思いますね。

Last Update : 2005/06/18 11:23