Web コラムの著者は高踏的というか天下国家を論じるというイメージがありますが、
本コラムはどちらかというと下世話でしょうもないことを書いているような気がしますが、
本項は中でもちょっとすごいですが、まあそれを極めると何かが見えてくるかと思って書きます。
いぜん新横浜から新神戸(いいところですね)まで新幹線で行ったんですが、
指定席が予約できなかったので自由席に乗りましたが、
東京からすでに自由席が満席でした。
そのとき初老の男性が3連続の座席の端に座り、
あとふたつに私物を置いて「席を取って」いました。
あの、何か置いて「席を取る」という習慣は日本だけなんでしょうか。
私物を置いているだけで、下手すると盗まれても文句いえないような気がします。
いぜんパチンコをやっていたころ、
よさそうな席にタバコを置いて確保する人がいました。
本人は別の、もっとよさそうな席を試し打ちしているんです。
これは困ります。
ぼくはその人に「あの席、打ってもいいですか」というと、
ちょっとスゴんだ顔をして「もう、取ってるんだけどね」といわれました。
ぼくはでも、こういう場合の対応を“銀玉親方”山崎一夫氏
(プロレスラーの山崎一夫氏とは同名異人)
の本を読んで知っていました。
ランプを押して店員を呼び、「この席、あそこの人がタバコを置いてるけど、
打ちたいんだけど」というと、「ああ、当店は確保禁止です」と
介入してくれて(ちゃんと確保禁止と書いてある)、事なきを得ました。
まあ怖い人はコワいので理論どおり行かない場合もあるでしょう。
さて、冒頭の新幹線の例ですが、席を「取って」いる人に
「お連れさんの分ですか、どこから乗られますか」
と聞くと「小田原から・・・」と「アイフルの子犬」のような目で見るので、
「じゃあ、小田原まで座っていいですか」と言って座りました。
ここでもし「荷物を置いて確保するのってなんの根拠もないですよね。
座らせてもらいますか。車掌を呼びましょうか」と言いつのっていたら
どうなるかと思ったんですが、なんとなくそのときは立ってみたい気分だったので
小田原に差し掛かって電車が速度を落とすときに立ってしまいました。
自由席にはよく、席には目もくれずに通路に立つ人がいますが、
あれは無用の混乱を避けてるんですよね。
通路に座り込んでいる人も見ますが、あれパイプ椅子を持ち込んで座ったら
どうなんだろう。昔「チケットぴあ」に座ったときを思い出す。
◆
自由席といえば昔帰省時に乗車率300%ぐらいで、
通路に座り込む人が糊状になっているときに「わさび漬け、安倍川餅、、」
という車内販売の人が何度も通るので閉口したものです。
あれは責任者を呼んで止めさせればよかったかもとも思いました。
◆
今回九州に帰省したわけですが、12月初頭にもう予約がいっぱいで
びっくりしました。3日に帰る予定だったんですが、飛行機は本当になくて、
新幹線にしました。
ところが、間抜けなことで、熊本発東京行きの新幹線の「切符をなくして」
しまいました。
とにかくJR熊本駅に電話すると
・紛失再発行はできない
・新規に予約/購入してもらって(改めて支払って)紛失再発行の印を押し、
到着駅でも印を押して券を持ち帰り、
原券が出てきたら合わせて提出すれば手数料を取って払い戻す
ということでした。予約のときにカード決済しているので、
記録が残っているので紛失再発行できるシステムはやればできるとは思うんですが、
ここまではいいとしましょう。
次に新規購入に入ろうとしました。すると、
・電話予約の場合カード決済しかできない
・カード決済の場合原券が出てきたときの払い戻しは、
カードを持った本人が、購入した場所で(つまり、熊本で)行なう必要がある。
・現金購入の予約を電話ですることもできず、空席状況の照会もできない
これすごいと思いませんか。
JR全体の方針なのか、熊本駅個別の事情なのか、担当者個別の事情なのかは不明ですが。
東京ならクレーマー爆発で担当者が3回変わるまでいうところでしたが、
もう夜で、決済のタイムリミットが迫っていたし、
田舎の家の電話でハードな考証を行なうのもはばかられたので、
そこは引き、気の毒ですが親に車で駅まで乗せてもらうことにしました。
田舎は本当に車が運転できないとダメですね。
◆
車中で携帯を使ってANAの予約カウンターに掛けました。
すると、1席残っているというではありませんか。
JASも1席残っていた。
ということで、帰りの飛行機がなかった時点であきらめず、
毎日キャンセル状況を聞く手もあったのかなあ、とも思いました。
面白かったのが、JALに掛けたらJASに転送され、
(熊本にJALは乗り入れていない。JASはJALに買収された)
さっきと同じ人が出たことです。
「あのう、あなたに聞くのも変ですが、熊本空港に乗り入れている飛行機会社って、
ANAとJASと、他にありますか」
と聞いてみると
「天草エアラインズがありますが、羽田に飛ぶかどうか・・・」
これは笑ってしまいました。
ちなみにJALとANAは着陸のスキームが違うそうですね。
JALは陸軍式で鈍角で降下してふわっと着陸し、
着陸のやわらかさで腕を競うそうですが、
ANAは海軍式で鋭角に降下してどすんと着陸し、
滑走の短さで腕を競うそうですが、
安全性においてはANAの方が安全で、運輸省だかが推奨しているそうです。
JASはどっちだろう。熊本に着くときは結構ふわっとしてましたが。
◆
さて、熊本駅について切符を買いました。
幸い1席あって、無事に買えました。
翌日乗った指定席は結構ガラガラでしたが、
途中から(岡山から、広島から、大阪から)乗ってくる人も、
途中で(広島で、大阪で、名古屋で)降りる人も非常に多くいました。
つまり、博多から新横浜まで通しで変えなくても、
岡山まで席Aに座り、岡山で乗ってくる人に椅子を譲り、
広島で席Bに座り、、ということを行なえば、
案外いっぱい乗れたのではないか、という気もしました。
コンピューターでやってるんだから、それぐらいできるはずです。
コンピューターでやってるんだから、という話でいえば、
クレジットカード決済したら同じ駅で同じ人でしか払い戻しできない、
というのはどう考えてもヘンですね。思い出し怒りに耐えません。
電話予約はクレジット決済で、と言っている以上一種の通信販売をしてるわけで、
その人がどこから買っているかは不問なはず。
これはもうちょっと押せばよかった。
6時間の旅でしたが、iPod で音楽を聴きながら、
ノートパソコンで(U101 の L バッテリーで8時間)シュミの翻訳をやってたので、
あっと言う間で結構快適でした。
ちょっと思ったんですが、途中で降りる人は、近くで降りる人から
後ろの方の席に乗り、先頭の電車は速度を落とさずに後ろから客車を切り離せば、
もっと速く走れるのではないか、ということです。
「カサンドラ・クロス」という映画がそんな感じでしたっけ。