日々叢書(この著者ちょこちょこ昔の文章直します。スイマセン)

iTMS で音楽を買った

秋葉館で買ったものは他にもあって、iTunes Music Shop、言うところの iTMS のプリペイドカードです。iTMS はアメリカでクレジットカードを作った人じゃないと使えないという話があったんですが、これを使うと買えるようになる。
ただ、これ、法的にちょっとグレーです。秋葉館は売ってるくせに、「買っても使えるかどうかわからないし、使い方もここでは教えられません」とか書いてあります。気になるお値段ですが30ドルぶんが4500円とかで割高だけどそんなでもない。面白いから買ってきました。

家で iTunes を使って iTMS にログインします。これ、まずメールアドレスを使って会員登録をして、買ったプリペイドカードのぶんの料金をチャージするシステムになっている。チャージの方法はプリペイドカードの表面にコインでこする部分があって、こすると出てくる番号を入力する。この時点でカードは用済みになる。

ここで問題が。メールアドレスなんかは Web メールでもなんでもいいけど、住所を聞かれ、アメリカに住所がないとダメだとか書いてあります。
どひー。さっそくググってみると、よくしたもので「ハワイのアップルショップの住所で行けた」「いや、ハワイは物品税が掛かる。掛からないネヴァダ州ダラスのがよい」などと書いてあります。ううんこれは法的にグレーだわー。でも、訴えるとしたらアップルがユーザーを詐欺罪で(住んでもいない住所で会員登録したから)訴えるとかでしょうけど、でもユーザーはプリペイドカードで払ってるわけで。誰にも損害が発生しないから犯罪も構成しないような気がしないでもなくなくない。(どっちだ。)

(数行略)

使って見ましたが、なかなか快適です。題名に出てくる単語とか、アーティストの苗字の一部などで検索できるのが面白い。音楽だけじゃなくて朗読のタイトルなども売ってあります。車社会のアメリカでは朗読のレコードっていうのが結構市場があるみたいです。スティーヴン・キングとかは自作の朗読を聴きながらメイン州の寒村をドライヴするらしい。怖い〜。

アルバムだけじゃなくて曲単位で買えます。シングルじゃなくてアルバムの中の曲でも買えます。これ、アーティストは不服じゃないんだろうか。たとえばプリンスの「ラヴセクシー」は曲を飛ばして聞かれるのがいやで、CDまるごとドンと45分、という形式で発売されました。(後に曲ごとにトラックが分かれたようです。)でも聞く側に取っては便利なことこの上ない。マイルスのフィルモア・イーストでの「directions」が何年版と何年版でどう違うかとか、横断的な聞き方ができます。いやーこれはたまらん。

面白かったのは、ウェザーリポートの「ミスター・ゴーン」に入っている「ピノキオ」という曲が好きなのですが、これはウェイン・ショーターがマイルス・クインテットにいた時代の作品なので、それを聞こうと思って検索すると、ピアニスト2人が連弾で引いているというものも見つかったときです。こんな変わったレコードなかなか探しませんよ。あと、1分試聴できるってのもすごいです。オボロゲなタイトルの曲を探すのに便利。

問題は・・・あんまり曲がないということです。ザヴィヌルのクラシックのCD(Mauthausen(なんて読むんだ。モウタウゼン?)とStories Of The Danube)を買おうと思ったんですが、ありませんでした。こんなのたいして珍盤でもないと思いますが。LAのタワーレコードに言ったときも思ったんですが、アメリカ人って日本人ほど昔のレコード、それも珍しいレコードを一生懸命聞こうという意欲に欠けるみたいですね。
(結局ザヴィヌルのオフィシャルサイト http://www.zawinulmusic.com/ で通販してるみたいです)
最新ヒットは普通にCD屋で買うケースが多いと思うので、ここはやっぱり古い変な盤を幅広く取り揃えて欲しいです。なにしろ在庫を抱えてどうのということがないので、カンタンなのではないでしょうか。

しかし、ソフトバンクさんとソニーさんが例の著作権に配慮した ATRAC3 で始める日本版の配信サービスは、iTMS より曲が全然少ないらしいですね。(iTMS が 200 万曲なのに対して 7 万曲とか・・・。)ま、ぼくとかは最初から相手にしてない商売だと思うんですけど・・・。

iTMS のプリペイドカードに戻りますが、大阪の通販会社がギフトカードというのを売りに出していました。買ってみると、カードを業者の人がスクラッチしていきなり番号をメールで送ってきた。いいのか。でも充填してから使うというワンクッション置いた形式だから、これでいいんですね。番号を入れてみて買った分の金額が入らなければ、業者に文句を言えばいいわけで。便利便利。

結局6000円ぐらい使いました。イエスのラウンドアバウトのアンプラグド版というのがあったけど、4ビートで気持ち悪かったな ;;;。でももう飽きました。やっぱタイトル足りないですよ、絶対・・・。ま、ぼくはあんまりロック好きでないからな。ロックが中心の人は楽しめるんじゃないでしょうか。

でも、いつも mp3 をイヤホンで聞いていると、たまに CD をスピーカーで聞くと「ああ、いい音だな・・・」と思う。だから、いつも iPod を聞いている人は、たまにそうやって音楽耳をリフレッシュしたほうがいいと思いますよ。

Last Update : 2005/03/27 21:34